弟24話 よみがえるNemu

WoW

鋼鉄船の甲板で一人の男が倒れていた、体のあちこちから出血し吐く息は荒い。
Van Cleef「どうやら私はここまでのようだ、Bazil」
そんな彼を一人の呪術師が見下ろしている。
セシリー「あなたには力も人望もあった、それなのになぜ……」
呪術師の声が聞こえているのかいないのか、Van Cleefはつぶやき続ける。
Van Cleef「Baros。君にこの手紙を届けたかったが、それも叶わぬようだ……」
震える手で懐から1枚の手紙を取り出すが、血ですべり甲板に落ちてしまった。
セシリー「これは……」
呪術師は手紙を拾い上げ、一瞬中を読もうとしてやめた。
セシリー「この船も直に沈むでしょう。さようなら、Van Cleef」
呪術師はVan Cleefに向かって一礼すると、踵を返し去っていった。
Van Cleef「私は…帰る…んだ…あの場所に…」
船はゆっくりゆっくりと沈んでいった。

Stormwindの祭事を執り行う区画Cathedral Square。中央にある教会から鎮魂の鐘が鳴らされている。
Baros「ふむ、誰かが亡くなったのだろうか」
セシリー「ええ、あなたのよく知る人が」
Baros「おや、君は誰だい?」
セシリー「ぼくの名前はセシリー。あなたにこれを届けるためにきました」

Baros「手紙か。差出人は……Edwin? Edwin VanCleefか!?」
セシリー「ええ」
Baros「驚いたな、もう何年も連絡がなかったのに。彼は元気かな?」
セシリー「いえ、死にました」
Baros「君が彼を?」
セシリー「はい……」
Baros「信じられない。若い頃の彼は無比のファイターだったんだが……今頃私になんの用だろうか、とにかく読んでみよう」
Barosは手紙を読み終えると、目を閉じ深いため息を吐いた。
Baros「Edwin……月日が君を変えたのか? いつの時代にも理想主義者やロマンチストは生まれるものだな、彼は復讐心にとらわれてしまったようだ」
セシリー「復讐ですか」
Baros「ああ、だが私は彼を責める気になれない。私とEdwinはかってとある石工Guildに所属していた。我々の主な仕事は戦争によって壊された首都Stormwindの修復・再建だった。だが我々が責務を終えたとき、貴族たちは約束を破り報酬の支払いを拒否したのだ。政府からの仕事の賃金は安く辛い仕事ばかりだった。自分の仕事に誇りを持っていた彼はその全ての依頼を断り、彼は彼に賛同する仲間を引き連れ、必ずこの都市に報復してやると宣誓し去って行ったのだ」
セシリー「あれ? VanCleefはファイターじゃなかったんですか?」
Baros「彼は戦士であると同時に優れた技術者。そしてその魅力で皆を惹きつけるカリスマ的リーダーだったよ」
セシリー「なるほど」
Baros「Edwinは死んだようだが、彼の計画は船でStormwindを攻めることだけではないかもしれない。セシリー、この都市の地下に囚人を閉じ込めたStockadeという牢獄がある。そこにEdwinの部下だったBazil Thredd中尉が囚われているのだ。彼なら計画の詳細を知っているかもしれない。Stockadeの管理責任者Warden Thelwaterと話をし、Stockadeに赴いてくれないか?」
セシリー「分かりました」

Mage QuaterにあるStockade。その管理責任者Warden Thelwaterは脱獄しようという囚人が居ないか、今日も目を光らせていた。
セシリー「あなたがWarden?」
Warden「そうだが?」
セシリー「あ、ぼくはBarosさんから囚人のBazil Thredd中尉に会うよう頼まれた、セシリーといいます」
Warden「ほう」
セシリー「Stockadeに入る許可をいただけるでしょうか?」
Warden「ふむ、Barosの使いと言ったが紹介状か何か持っているのかね?」
セシリー「いえ」
Warden「では、信じることはできないな。君の言葉だけでは本当にBarosの使いなのか、それとも囚人を脱獄させようとする工作員なのか、判断がつきかねる」
セシリー「ですが、ぼくは」
Warden「まあ、いいかStockadeに入るがいい。本当に君が我々の味方であるならBazilを殺してこい、そして証拠として彼の頭を持ってくるのだ。もし君が彼らの仲間だったら、Stockadeから出れると思うなよ。我々が中で君を発見したらその場でBazilと共に殺す」
セシリー「……分かりました」
すべては行動で証明するまで、そう決意したセシリーは仲間を集めStockadeへ入るべく準備を整えるのだった。


ああ、せっかくシリアスな入りだったのに~w 怪我人に混ざって、なんとか看護婦さんに看病してもらおうとがんばる2人。いや、もっと別のとこでがんばってくださいよ! Doraさんに至ってはわざわざ裸になって横たわっています、パーフェクトです、だめすぎます(@_@:

Doraさんの努力も虚しく、リリアンナースはUzukiさんのほうへ。はいはい、満足したところでStockadeいきますよ!

パンツ一丁でどこへ行く気ですか、あなたは!? どこまでボケ倒すんでしょうか……w

そうそう、ようやくEnchantで武器を光らせることが出来るようになりました(^^/ セシが生産をEnchantにした理由はJoecoleさんに進められたからってのもありますが、何より昔から魔力付与という言葉に惹かれるからです。昔読んだ『ロードス島戦記』という小説で、魔術師が仲間の戦士の武器に魔力付与の魔法を唱えると、その武器が白く光り切れ味が増したり、幽霊などにも攻撃が当たるようになるという場面がとても好きで、その影響からEQでもEnchanterをやっていました。残念ながらEQでは単なる宝石屋さんでしたが、WoWのEnchantはまさにセシの好きな魔力付与。はりきってSkill上げちゃいました。でもお金がほとんど貯まらないので、この日はDingしたのにSpell買えなくて Uzukiさんに借りてしまったり(@_@;


生産でEnchantを選ぶとお金が貯まらない理由……Enchantをするためには2つのItemが必要です。一つはRod、これは初めの最初のRodだけはVendorで買えますが、それ以降のRodは他の生産スキルBlacksmithで作ったRodにEnchantして作成します。大体スキル70くらい毎にNew Rodが必要に。もう一つのItemは通称Mats(Material……マテリアル・素材の略??)このMatsを作成するためにお金が貯まりません(p_;

作成方法はMobがDropするレアItem
このようにItem名が緑や青のMagic ItemをDE(DisEnchant……魔力抽出)し、Matsを作るのです。使わない装備を本来ならVendorに売ってしまうところをDEするため、お金が貯まらないという訳ですね……。


借金してまで一体何のSpellを買ったのかというと。

サキュ姉さんのCharm~。Spellの効果は相手を魅了してその動きを止めるというもの。上のSSの通りハートマークがでるほどメロメロに(@_@/

サキュ姉さんのCharm、ワンポイントメモ。

  • 殴られたりHP/Manaダメージ系Spellが入るとCharm解けます
  • Charmの上書きは出来ません、Keepするには切れてからもう1回かけるしかありません
  • Humanoidタイプにしか効果なし
  • 効果時間は15秒(Talent取れば、多少伸びるようです)
  • Charm中はサキュ姉さん動けません
  • 一度Charmしてしまうと途中で中断できません
  • 使用マナがサキュ姉さんのベースマナの24%使うため、4回くらいしかできません

Uzuki「DD撃ちたいからCC任していい?」
セシリー「まかせて、まかせて」
EQ2時代はNemuchanterと勝手に名乗り、呼ばせていたセシ。CCならお任せあれ! のはずが 、あれ? あれれ? すっかり腕がなまってました(p_;

結局CCはUzukiさんにお任せし、セシはちょこちょこ補助することにしました。そして生まれたWlkとMage2つのクラスが織り成す共同芸術。

Love Sheep~(@_@/ う~ん、元がむさ苦しいオヤジ囚人だとは思えないかわいさですね。

Stockade内は盗賊団『アーカーバダンナ』はもちろん、オークやドワーフまで収容されていました。しかし、Wardenさんたちの管理は地下までいき届いてなく、囚人たちは牢獄内を自由に動き回ることができるみたい。おかげで次々セシたちに襲い掛かってきました。こ、こまる……。Lagがかなり酷かったですが、Uzukiさんの羊、セシのなんちゃってMez。MomoのおまけLullなどを駆使してかなり奥へやってきました。

しかし、Dextren WardというNamedと相対した時、Blizardの策略にまんまと引っかかり全滅(^^; 戦術は分かったので、Lagが収まるまで待とうということになり昼間は一時撤退、おぼえてろ~。

夜になって再突入。今度は憎きDexren Wardを撃破~。モモシンダケドネ……。よし、後はBazil Thredを残すのみといったところでLapisがPop。先に合流するか後から合流か悩みましたが、Stormwindまで来るのにまだ時間がかかりそうだったので、悪いけどBazil殺してしまうことに。

でも、なんかセシのうっかりが発動して壊滅アゲイン(p_;

一人喜ぶLapisと合流し、ほぼAll RepopのStockadeへ再々突入。Bazilの部屋へ向かう途中、

セシとUzukiさんのアイコンタクトが神の領域へ達しました :D

そして2度目のBazil戦。Lapisが加わったことにより回復力がUpしたためか、1回目の戦いでだいたいどんな攻撃してくるのか分かったからなのか分かりませんが、最初の苦戦が嘘のようにあっさりKilled、リベンジ完了~。まあ、StockadeのNamedは体で覚えるかんじで(^^; また血だらけの鞄が一つ増えました!

つづく


補足

VanCleefの過去について弟14話で町を守りきれなかったと書きましたが、あれはセシの勝手な空想です。実際は今回の話が実話です。でも石工で町を再建するより町を守りきれなかったってほうが気に入ってしまったので、改変してしまました。ごめんなさい(-_-;

今回のInstance Stockadeについての感想は。Stockade行く前にLapisがStockadeはQuestするだけのInstanceかな~と言ってましたが、まさにそんな感じだったかも(^^; Namedの仕掛けやそこら中にある拷問器具などはなかなか楽しいんですが、DropもQuest Itemばっかでいいもの出ず、なにより他のInstanceに比べると狭いのが、魅力を半減させているかもしれませんね~。

次回予告

割と死にまくったStockadeを抜け出したセシリーたち。
しかし、これはほんの序章にすぎなかった。
Wardenさんの嫌味にもめげず、しかし、セシの迷子癖に悩まされながら進む一行の行き着く先は!?
???「待てー、りんご泥棒め!」
みんな「すいませ~ん」
次回「ノームはいくよどこまでも~伊達にゴーグルかけてませんね!~」 乞うご期待!


Played in 2005/11/13

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