第03話 未だ見えぬ未来の先に

WoW

魔術師とGnome達が暮らすTower of Azora。最近Gnome達の間で、塔に立ち寄った旅の占い師の話が持ちきりになっていた。
ムーノ「へ~、じゃあその人が言うことは100%当たるの?」
ノムーン「ああ、俺が聞く限りでは外れたことないらしいぞ。俺も占ってもらったよ」
ムーノ「おお、でどうだった?」
ノムーン「いや、それがな確かに当たるには当たったんだが・・・」
ムーノ「うん?」
ノムーン「いや、まあ行けば分かるさ行けばな・・・」
ノムーンは何故か暗い顔をして去っていった。ムーノは不思議に思ったが好奇心が勝り、噂の占い師の所へ行ってみることにした。

塔の頂上にある部屋にその占い師は座っており、にこにこと笑顔を振りまいている。テーブルの上には大きな水晶球が置いてあり、何故か動物と人間の頭の骨まで置いてあった。
ムーノ(う~ん、怪しい。占い師というより呪術師みたいね、大丈夫かしら? あれ? そういえばこの人、当然のようにこの部屋で座っているけど誰が許可したんだろ? 横に置いてあるインプの人形も怖いし。う~ん、やっぱり帰ろうかな)
ムーノが決心し下がっていた視線を上げると、占い師と視線がぶつかる。
ムーノ(しまった、目が合っちゃった! ああ、なんか手招きしてるし! ピンチ、ピンチよムーノ)
占い師「ようこそいらっしゃいました。ささ、どうぞ その椅子にお掛けください」
ムーノ「は、はい」
占い師「では、さっそく占ってみましょう。こほん。ケイタイオトシター シカモ2カイモー サラニテイキケンモオトシタヨー 6ッカゲツブンハツライツライー セメテ3ッカゲツブンニシトクンダッター ウワーン!」
ムーノ(こ、この人大丈夫なの?)
ムーノが哀れみと猜疑の視線を向けるのを気にもせず、占い師は一心に呪文を唱え続けている。
占い師「はあ、はあ 出ました」
ムーノは緊張しながら占い師の次の言葉を待つ。

ムーノ「ええ!?(うわ、ストレートすぎだよ。この人)そ、そんな大凶なんて」
占い師「いえ、極凶です」
わざわざ言い直す占い師、その顔は何故か誇らしげだ。
ムーノ「う、う~ん」
占い師「やることなすこと全てうまくいかないでしょう。あ、あと落し物にも注意してください、注意しても落としますが」
どこまでも笑顔で応える占い師に対し、ムーノの顔は青ざめていく。
ムーノ「えっと、開運の方法とかありません? ラッキーカラーとか、その」
占い師「う~ん、そうですね~」
占い師はムーノの顔をじっと見つめる。
占い師「あ、視えます。あなたの背後に霊が!」
ムーノ「ええ!?」
占い師「牛さん、牛さんの怨霊があなたにとり憑いています!」
ムーノ「あわわ、私はどうすればいいんですか!?」
占い師「今すぐ家に帰って絞りたてのミルクをねこに与えてください、それで牛さんも満足して成仏するでしょう」
ムーノ「わ、わかりました!」

慌てて走り去るムーノを見届け、占い師が立ち上がると突然インプの人形が動き出した。
インプ人形「ふ~、疲れた、疲れた。人形の振りも楽じゃないっすよ、セシリーのあにき」
セシリー「ご苦労様。でもしょうがないよ、ここは光の魔法を研究する塔だからね。キューズ君が闇の世界の住人だなんてしれたら、ぶっ殺されちゃうよ」
キューズ君「だったら、なんでこんな所に来たんですか!」
セシリー「それは旅費を稼ぐためと牛さんの呪いを解くためさ、Gnome達は好奇心旺盛だからね」
キューズ君「でも、あにき」
セシリー「ん?」
キューズ君「さっきの子から占い料もらってませんぜ・・・」
セシリー「だ、だめじゃーん」

はい。冒頭から意味不明ですが、いい加減牛さんの呪いから解放されたいセシリーです。前回散々な目にあいながらようやく気づいた攻撃姿勢命令のお陰で、キューズ君も大人しくなり格段に狩りが楽になりました。Lvも一気に7にアップ~。でも、戦闘ばっかりでちょっと疲れたのでGoldshireから足を伸ばし、Stormwindの玄関まで行ってみることに。

その途中立ち寄ったStonefiled Farmという農場で、ちょっとした頼まれごとをされました(Questね)
アウンティエ「あ、あなたあの悪がきの仲間ね! そうでしょ? そうって言いなさい!!」
セシリー「ちょ、ちょっと落ち着いてアウンティエさん。一体何のことです。悪がきって誰ですか? セシはたまたまここを通った旅のWarlockですよ」
アウンティエ「え? あらやだ私ったらつい興奮しちゃって、まあ斧まで持って、や~ね」
セシリー「いや、ホントWoWでは武器を持つのが習慣なのかと思っちゃいますよ。あはは」
アウンティエ「ホントごめんなさい。あ、そうだあなたも旅人なら少しは戦えるんでしょ? よかったらあの悪がきから、私の大事なネックレスを取り返してくれないかしら?」
セシリー「えっと、セシにその子殺させるつもりじゃないですよね?」
アウンティエ「いや、そんな殺すだなんて恐ろしい。半殺しでいいわ、うふ」
セシリー「いや、うふって・・・ま、まあまずは話を伺いましょう」
アウンティエ「私がとっても大事にしていたネックレスがなくなったの。犯人は隣の農場に住む悪がきBillyに違いないわ! あいつはいつも人から者を盗んだり、畑を荒らしたり迷惑かけてばっかりなんだから!」
セシリー「そんな何の証拠もなく、子供を疑うのはどうかと思いますが」
アウンティエ「いいえ、絶対あいつが取ったに違いないわ。さあ早くネックレスを取り返して、あの悪がきを絞め殺してきてちょうだい!」
セシリー「ええ、やっぱり殺すの!?」

容疑者の子供Billy君は言われたとおり隣のMarclure Vineyardsに居ました。

いかにもいたずら大好きっ子って感じです。
セシリー「やあ、こんにちわビリー君。最近ネックレスとか見なかったかい?」
キューズ君「あ、あにきもう少し遠まわしに言いましょうや・・・」
セシリー「しー! 黙っててキューズ君」
ビリー「え、何を失くしたって? 僕はネックレスなんか盗ってませんよ。なんですかいきなり人を盗賊扱いして!」
セシリー「あ、いやいや誰も君が盗ったなんて言ってないよ。どこかで見なかったかな~と」
ビリー「あ、拾った人知ってますよ」
セシリー「おお、それは一体誰だい!?」
ビリー「それは・・・・ああ、ダメだお腹が減って想い出せない」
セシリー「・・・キューズ君この子殺していい?」
キューズ君「ええ!? 何言ってるんですかあにき。あにきは今、前世の時と違ってAlliance Good種族なんですぜ」
セシリー「ち、だめかやっぱ」
ビリー「何を一人でぶつぶつ言ってるの?」
セシリー「ああ、何でもないよ。えっとじゃあ、コボルドから奪ったこのRationを・・・」
ビリー「あ、僕お坊ちゃま育ちなので、そんな下品な食べ物は食べませんから」
キューズ君「あ、あにきShadow Boltはまずいって!」
セシリー「はあ、はあ・・・・えっと、ビリー君は何が食べたいのかな~?」
ビリー「えっとね、イノシシパイが食べたいんだ~」
セシリー「う~ん、それが上品な食べ物かは置いといて、作り方知らないんだけど」
ビリー「あ、大丈夫。Stonefiled Farmのアウンティエって人にイノシシのお肉渡せば、きっと作ってくれるよ」
この子絶対確信犯だよ・・・。

Stonefiled Farmに戻りイノシシを狩っていると、突然声をかけられました。
Ibothwise「Hi sup?」
えっとsupって、What is up = 何してるのって意味だっけ。
セシリー「イノシシ狩ってます」
Ibothwise「Oh Princess?」
いや、そんなセシの事お姫様だなんて照れますな~。
セシリー「クエストでイノシシのお肉集めてるんですよ(^^」
Ibothwise「I see」
心なし笑顔で応えるとCle Buffをかけてくれました。セシもお返ししたかったんだけどWarlockって何もなかったり。2、3言葉を交わし、お互いにまた狩りに戻っていきました。

ようやくイノシシのお肉必要分集まり、クエストジャーナルを見ていると、いつの間にか別のクエストも受けていたようです。どれどれ内容は。『イノシシのPrincessを倒してこい』
へ~、Princessをね。あれ? もしかしてさっき会った人は別にセシの事を「お姫様のようだ美しい!」と言ってたわけじゃなく、イノシシのPrincessを探していただけ!? は、恥ずかしい穴があったら入りたいとはまさにこの事ですね(@_@;

アウンティエ「あら、どうしたのセシリー顔が真っ赤よ」
セシリー「いえ、何でも。あ、このイノシシ肉でパイを焼いて欲しいんですけど」
アウンティエ「いいけど、どうして?」
セシリー「はあ、ビリー君がネックレスのことお腹が減って想い出せないと言いまして、イノシシパイを食べれば想い出すと・・・」
アウンティエ「・・・私達、完全にあの悪がきの掌の上で踊らされているわね」
セシリー「ですよね・・・」
アウンティエ「まあ、しょうがない。これもネックレスのためよ、今焼き上げるから持っていって」
セシリー「あ、毒なんて入れちゃだめですよ?」
アウンティエ「あ、ダメかしらやっぱ?」
キューズ君「ダメに決まってるだろ・・・」
固いイノシシのお肉を鍋でぐつぐつ煮て柔らかくし、それに味をつけてパイ生地に挟んで焼き上げる。う~ん、おいしそう。ビリー君にあげるのもったいないです。

セシリー「おーい、ビリー君。イノシシパイ持って来たよ~」
ビリー「おっそい! 30分内にお届けがモットーじゃなかったの!?」
セシリー「いや、そんなこと誰も・・・」
ビリー「まあ、いいや。いっただきまーす。パクッ、モグッ。う、うまいぞおおおおお! 固いはずのお肉がさくっと噛み切れなおかつ、そのジューシーさを失っていない! まさしくこれこそKing of Boar Pie!」
セシリー「そんな大げさな・・・あ、食べ終わったみたいだね。じゃあネックレスの場所教えて」
ビリー「おっけぇ~。あれは確かFargodeep鉱山に隠した、じゃなかった。そこであのネックレスを見たんだ。あ、なんでそんな所にネックレスが在ったかは聞かないでね。僕じゃないよ!?」
セシリー「・・・続きを」
ビリー「僕が見ていると1匹のコボルドがやって来て、ネックレスに気がついたんだ。大きな金の前歯を持ったコボルドだったよ。彼はネックレスを自分の首にかけ嬉しそうに鉱山の奥へと帰っていった。今もきっとあのコボルドが持っているに違いないよ!」
セシリー「そっか、ありがとう~」

Fargodeep鉱山はいわゆるダンジョン。ちょっと一人で乗り込むには不安だったのでLv8にし、新しい魔法覚えていくことにしました。Lv8で覚える魔法は3つ。DoT系の呪い、Life Tap(自分のHealthをManaに変換)、そして何といってもFearでしょう~。ちょこと使ってみましたが、魔法が入った途端にMogがあらぬ方向へ逃げていき、その間魔法撃ち放題。解けてもこちらに向かってくる間にさらに撃ち放題。う~ん、すばらしい。
セシリー「よし、これでセシは無敵だ。行こうかキューズ君!」
キューズ君「アイアイサー、あにき」

Fargodeep鉱山前の見張りコボルドはLv5~6。う~ん、ちょっとLv上げすぎたかな~と思いながら呪い殺して進みます。どんどん奥に進んでいくと、大きな宝箱を発見!

Warlock必須スキル、キーピックで開錠!(うそです、どの職業でも宝箱開けられるみたい^^;)中にはHeal Potionや食べ物が入っていました。


Heal Potionとはその名の通り飲むとHPが回復する不思議なポーション。これでHealer居なくても大丈夫!? ってことはまったくありませんのでご安心を。Reuse Timeがあるみたいで連続で使うことができないみたい。


Fearに続きHeal PotionまでGetしたセシ。
セシリー「今やセシは神の領域に達したな、よしドラゴンでも何でもかかってこいや~」
キューズ君「無理だって、1発で殺されるって!」
そして目的のMob、黄金の前歯を持つコボルドGoldTooth(そのまんまだ)を発見! GoldToothはセシと同じLv8。お供に1匹のコボルドがついてます。
セシリー「う~ん、どうしようか。あれ絶対Linkしてるよね。キューズ君、雑魚のほう抑えられる?」
キューズ君「あっしはか弱いキャスターですぜ? 無理に決まってまさぁ」
セシリー「だよね~。マスターよりか弱いのはどうかと思うけどその話はまた今度。とりあえずお供のほうFearで飛ばして、GoldToothに集中攻撃でいこうか」
キューズ君「アイアイサー」

セシ&キューズ「Shadow・Fire・Bolt-!」
GoldTooth「名乗りも上げず攻撃とは卑怯なり~!」
遠くからいきなりDDを叩き込むと予想通り、GoldToothとお供のコボルドが向かってきました。
セシリー「牛さんの呪いを今ここに。はぁ~、Fear!」
お供のコボルド「ひ、ひぃ。ごめんなさい牛さん」
洞窟のさらに奥へと逃げていくお供のコボルド。
GoldTooth「あ、こらどこ行くんだ! くっそーこうなったら私一人でも!」
セシリー「さらにDoT系呪い & Shadow Bolt~!」
キューズ君「えっへん、これしかないぜFireBall~!」
GoldTooth「は、歯磨きは食べた後にすぐしようね・・・がくっ」
さすがに他のコボルドと比べると痛かったですけどHeal Potion使うまでもなく撃破~。アウンティエさんのネックレスを取り返すことができました。

セシリー「やったね、キューズ君」
キューズ君「ですねぃ。あっしが考えたFear作戦が効きましたねぃ」
セシリー「いや、それセシが・・・」
キューズ君「あ、Fearが切れてお供のコボルドが戻ってきましたぜ」
セシリー「よし、じゃあいつ倒して帰るとしますか、ってなんか数増えてない!?」
キューズ君「3匹になってますぜ、あにき!」
セシリー「ああ、Fearでかっとんでいったコボルドから他のMobにHate感染!?」
キューズ君「だからあっしはIndoorでのFearには反対したんだ!」
セシリー「そんなこと一言もいってなかったじゃーん! わ、来た」
3 Vs 2。1匹はキューズ君が抑えてくれてましたが、2匹にぼこられCastがなかなかできない(>_<;
セシリー「ふう、なんとか1匹目。キューズ君、そっちはどう?」
キューズ君「待ってよ~、牛さん~。あはは・・・がくっ」
セシリー「キューズくーん!」
もう少し粘って欲しかったです、はい。1匹はHP満タン、もう1匹も半分残ってます。セシのHPは1/3きってます。
セシリー「は、今こそHeal Potionを使う時! ごくごくっ・・・みなぎるあああ!」
全快とまではいきませんでしが2/3以上まで回復。
セシリー「よし、いける!」
懲りずにFearをまた炸裂させながら、なんとか勝利。

セシリー「ホント、危なかったぜい」
振り返り来た道を戻ろうとするセシの前に。
コボルド「Repop~、お待たせ~♪」
セシリー「いやああああああああ!」
容赦なくぶっ殺されました・・・・・。

さすがにあの奥のほうまで死体を取りに行くのは面倒だったので、初めてSpirit Healer様に蘇生を依頼。墓場の中で蘇り。なかなか便利ですね。防具とかはかなり傷みましたけど。
セシリー「アウンティエさーん、ようやくネックレス見つけてきましたよ」
アウンティエ「まあ、ありがとうセシリー。これでビリーを絞め殺せるわ」
セシリー「ええ、もうセシも止めませんよ」
アウンティエ「あ、これはお礼よ。私の夫が使っていたグローブなんだけど、彼はこのグローブを『幸運を運ぶグローブ』と言っていたわ」
セシリー「ありがとう~、大切にしますね」

アウンティエさんと別れ、本来の目的地であるStormwindの玄関へ向かうセシ & キューズ君。
キューズ君「あにき、さっそくグローブ着けてみたらどうです?」
セシリー「あ、そうだね。あ、あれ?」
キューズ君「どうしやした?」
セシリー「こ、これ装備できないじゃーん!!」
キューズ君「だめじゃん・・・」
こうして鞄に装備できない防具がまたひとつ増え、売るに売れず鞄屋を求めてさすらうセシリーなのでした。


補足

今日のサービスショット

本当はこの話のメインになるはずだったStormwindの玄関(^^;


WoWのドワーフはみんな空を飛べます(うそ

次回予告

苦労して手に入れたグローブが装備できないことを知り落ち込むセシリー。
そんなセシリーを見かねて再びあの人が立ち上がる。
アウンティエ「そんなに落ち込まないでセシリー、ほら次のクエストがあなたを待っているわ」
セシリー「いや、もういいです。セシは旅に出ますから・・・うわ、斧危な!」
アウンティエ「私の姪っ子が困ったことに巻き込まれてね。なんとか助けてあげてちょうだい」
セシリー「は、はい」
果たしてセシリーは若き2人の男女T & Mの愛のキューピッドになることができるのか!?
次回「コボルド族のボルドーさんDieピンチ!~ろうそくなんてただの飾りです~」 乞うご期待!


Played in 2005/08/09

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